技術士二次試験の口頭試験は、技術士としての実務能力、倫理観、継続研鑽に関して評価される重要な場です。ここでは、よくある質問と回答のポイントを整理し、丁寧な言葉遣いを用いた対策を解説します。試験官の質問意図を理解し、論理的かつ明確な回答を準備することが合格への鍵です。
1. 実務能力に関する想定質問
■ 技術士資格の取得について
Q1. 技術士試験の受験動機は何ですか。
A: 技術士資格を取得することで、より高度な技術的課題に挑戦し、社会に貢献できる技術者になりたいと考えています。
ポイント: 受験の動機を明確にし、技術士としての役割を果たす意欲を伝えることが重要です。
Q2. 現場経験が少ないようですが、不安はありますか。
A: 確かに現場経験は少ないかもしれませんが、積極的に現場に足を運び、設計内容の確認と実務での知識の補完を行っています。
ポイント: 自身の経験を補うための具体的な取り組みを示すことで、誠実さと向上心をアピールします。
Q3. あなたの立場で技術士資格は必要ですか。
A: 技術士資格は、専門性を証明するだけでなく、現場での信頼性を高めるために重要だと考えています。
ポイント: 自分の立場を含め、資格取得の意義を明確に説明し、技術士としての価値を伝えることが求められます。
Q4. 技術士を取得した後、どのように活かしていきますか。
A: 技術士の名に恥じないよう、継続的な自己研鑽を行い、より高度なプロジェクトに貢献していきたいと考えています。
ポイント: 資格取得後の目標や自己成長の意欲を具体的に示すことが重要です。
2. 経歴や業務内容に関する想定質問
■ 実務経験やリーダーシップについて
Q1. 今までの経歴を簡単に説明してください。
A: これまでに○○の業務を担当してきました。近年では○○を中心に業務を行い、○○プロジェクトをリードしています。
ポイント: 実務経験を簡潔にまとめ、具体的な成果や役割を強調します。
Q2. 実務経験証明書に記載された業務の概要を教えてください。
A: 業務の問題点と解決策を中心に、どのような判断を行ったかを説明します。
ポイント: 問題解決のプロセスを強調し、実際にどのようにアプローチしたかを明確に述べます。
Q3. この業務でリーダーシップを発揮した部分はどこですか。
A: 発注者と住民の意見の対立がありましたが、私の提案により双方が納得する形で解決に導きました。
ポイント: 実務でのリーダーシップや調整力を具体的に説明し、問題解決のアプローチを示しましょう。
3. 筆記試験に関する想定質問
■ 答案の応用について
Q1. 筆記試験の内容を専門分野でどのように応用できますか。
A: 私の提案は、低炭素社会の実現に向けて、○○技術を通じて応用できると考えています。
ポイント: 筆記試験の内容を実務にどのように応用できるか、具体的な事例や将来の展望を述べることが求められます。
Q2. あなたの分野における課題と将来性について述べてください。
A: 現在、開削工事における仮設の汎用性は低いですが、将来的には共通の仮設計画が導入され、コスト削減につながると考えています。
ポイント: 分野の課題を認識し、将来的な解決策や技術の進展に対する展望を示しましょう。
4. 倫理・継続研鑽に関する想定質問
■ 技術者倫理とCPDに関する質問
Q1. 技術士が守るべき倫理とは何ですか。
A: 技術者倫理綱領に基づき、社会的責任を果たしながら技術を提供することが重要です。
ポイント: 技術者倫理の具体的な内容を理解し、日常の業務にどのように反映しているかを説明します。
Q2. 最近行ったCPDの具体例を教えてください。
A: 先月、土木学会主催の橋梁維持管理に関するセミナーに参加し、最新の非破壊検査技術を学びました。また、日経コンストラクションの記事を通して、○○技術の進展に関する知見も深めました。
ポイント: 実際に参加したCPD活動の内容や学びを具体的に説明し、自己研鑽を継続していることを示しましょう。
まとめ
技術士二次試験の口頭試験では、専門知識、実務経験、倫理観、自己研鑽について、具体的かつ論理的な説明が求められます。想定質問に対する準備をしっかり行い、自信を持って試験に臨みましょう。